2025 02/25 ふだんの授業
型紙をつくるところから取り組んでいきます
昼間部 和菓子本科1年生が現在取り組んでいるのは、伝統的な松竹梅のデザインでつくる三ッ盛の「引菓子」です。引菓子とは、祝儀などに用いられる引き出物の生菓子を指します。使用する素材としては、練切・羊羹・雪平・外郎・こなし等があります。割り切れぬようにという縁起から数は奇数でつくられ、素材・形・色彩を変えて組み合わせてつくります。
注文に応じてつくる製品とコンテストなどの展示用につくるものとに分けられますが、どちらも図案や色彩などのバランスが重要で、和菓子技術者の腕の見せどころでもあります。
中央部分にある「竹」は、小豆の羊羹の上に竹の図案が摺り込まれた練切餡が貼り合わされていますが、今回はこの型紙を自分でつくるところからはじまっていきます。
渋紙と呼ばれるこの型紙は、渋柿を絞った液を発酵させた柿渋で染めた和紙を貼り合わせた丈夫なものです。水に強く伸縮しにくいため、染物や彫刻などにもつかわれていますが、こういったお菓子の型紙としても適しているんですよ。これに図案を写し取って切り抜いて、自分の型紙をつくるところから行なっていきます。
いずれは自分で考えたデザインで、作品をつくることにも挑戦していきます。今のうちにしっかりと技術を自分のモノにしていってくださいね。