パティシエ(パティスリー専門)・ショコラティエ(チョコレート専門)・グラシエ(アイス専門)など、細分化された分野で専門職が確立しているフランス。それに対し日本では、すべてを網羅することが一般的とされてきました。その中で、東京製菓学校は、創立時から洋菓子に特化したカリキュラムを展開し、幅のあるパティスリーや奥の深いチョコレートなどにかなりの時間を費やし、将来的なニーズに瞬時に対応できる職人を育ててきました。近年は、消費者ニーズの多様化とともに求められるクオリティも高くなり、結果、専門店が急激に増え、パティスリー、チョコレート、アイスなどと細分化が進み、それぞれの分野の深い知識と経験値を持つ職人が必要とされはじめています。当初より専門学習を標榜してきた本校の強みが、まさにいま活かされる時代になってきています。
プロのパティシエへの早道は「毎日、くり返しつくる」こと。2年間、洋菓子だけを専門的に学べる東京製菓学校には、現場で求められるあらゆる技術を学べるカリキュラムが整っています。
1年次はパートシュクレ*、シュー生地、折り込み生地、スポンジ生地、バターケーキ生地など、あらゆる洋菓子の基本となる技術や生地づくりを修得。2年次はマスターした基本技術の応用として、パティスリー*やコンフィズリー*、パスティヤージュ*、マジパン細工*、シュガーアート*と、多様な領域をカバー。
パティシエになるために必要な基礎知識と技術のほとんどすべてを学ぶことができるのです。
現場で求められるパティシエの技術には、正確さとスピーディーさが不可欠。これは、たくさんの失敗を重ねながらくり返し練習して学ぶことでしか体得できません。実際の仕事では許されない失敗や経験は学校だからこそ出来ること。実習の多い東京製菓学校なら、思う存分心ゆくまで練習できます。また、例えうまくいかなくても焦る必要はありません。自分のペースでしっかり技術を修得できるまで、先生方が一人ひとりに目を配りサポートしてくれます。
東京製菓学校の強みは、豊富な業界経験やコンテスト受賞歴などはもちろん、教えることに対する理論と熱意を持った専任教師の存在。その充実度は、業界随一です。また、第一線で活躍するトップパティシエの方々を外部講師として招き、最先端の技術を間近で体験できる授業も。国内はもちろん、本場フランスからも客員教授を招き、トップレベルの現場で生み出される最新のレシピとハイレベルな技術を勉強できます。その手さばきや雰囲気を感じて、スキルアップのヒントをつかんでください。現場のエピソードやプロとしての心構えなど、耳を澄まして聞きたい貴重な話もいっぱいです。
洋菓子のアーティスティックな側面を表現できるアメ細工は、国内外のさまざまなコンテストで競われる高度な技術。本校では、このアメ細工も「パティシエに不可欠な技術」と考え、約1カ月の時間を実習に費やし学んでいきます。形をつくる作業やテクニックもさることながら、アメの煮方をはじめとした製法もしっかり学び、学生一人ひとりが自身のスキルと芸術力を高めながら作品づくりにじっくりと取り組んでいきます。ちなみに、アメ細工実習で用いる器具である“アメランプ”は、本校とメーカーの共同開発。業界のプロたちも愛用する逸品です。
日本でも専門店が続々とオープンしたり、パティスリーでの扱いも多くなってきた「ショコラ」。本校の実習では、センターに使用されるマッスプラリネやマジパンづくり、デコレーションにいたるまで、トータルかつハイレベルなチョコレートづくりを修得していきます。また、本場と同じ石ローラーを使用し、素材から自家製にこだわってつくります。学ぶレシピは専門店並みの数十種類。ヨーロッパで親しまれているものを中心に、しっかり学んでいきます。