2024 11/21 ふだんの授業
職人の感覚を修得していきましょう
薯蕷饅頭は、数あるお饅頭の種類の中でも技術の差が出やすい、とっても難しい製品です。昼間部 和菓子本科1年生では、そんな薯蕷饅頭の練習で「織部饅頭」をつくっていました。
織部饅頭は茶器としてもよく用いられる愛知県の青織部という陶器の文様を取り入れた薯蕷饅頭で、生地の一部を濃い目の挽茶色に着色し、焼きゴテで井形と梅鉢の焼印を押して仕上げていきます。
薯蕷饅頭ならではの、上質でやわらかい、ふわっとした食感に仕上げるためには、大和芋の摺り下ろし方や、どれくらい粉を揉み込んでいくかが重要になります。
目の細かい下ろし金で芋のコシを抜かないように、気をつけながら摺り下ろした大和芋と、砂糖と薯蕷粉で生地をつくっていきます。
この時に生地のコシを確認しながら、手で折りたたむようにして少しずつ粉を揉み込んでいくのですが、どれくらいの量を揉み込んでどれくらいの固さの生地に仕上げていくかが難しいんです。ほんのちょっとした違いが出来上がりに大きく影響していきます。
そこがまさに職人の感覚、塩梅が重要なんです。自分の感覚を研ぎ澄まして、しっかりと技術を修得していきましょう!