2021 09/13 ふだんの授業
栗を加工するところから取り組んでいきます
和菓子本科2年生では、お菓子に使用するさまざまな素材についても、しっかりと学んでいきます。
最近はお菓子屋さんでも、秋の味覚の代表格「栗」をつかった製品を多く目にするようになってきましたよね。そこで今回は、生栗を加工するところから、実習の中で取り組んでいきます。
今日は熊本産の栗を使用していきますが、全国各地の栗の産地やブランド栗についても学びながら、2パターンの方法で栗の甘露煮をつくっていきます。
一つは鍋で煮ていく方法、もうひとつは真空調理法を用いた方法です。
鍋で煮ていく方法が一般的だと思いますが、栗は豆を煮るときと同じように煮崩れしやすいので、割れてしまわないよう注意しながら、焦らずゆっくりと時間をかけてつくっていきます。
真空調理で加工していくと、栗本来の味を閉じ込めたまま蜜漬けにすることができるので、また違った味わいに仕上げることができるんですよ。
鬼皮と呼ばれる栗の表面の硬い皮と、内側の薄い渋皮を、専用の道具やナイフをつかって、一つひとつ丁寧に剥いていきます。鬼皮は硬くて刃が滑ってしまうので、和菓子職人の命でもある手を傷つけてしまわないよう気をつけながら、みんなで協力し合って慎重に作業していきます。
ちょっと大変な作業ですが、すべてはおいしいお菓子のため!
今回蜜漬けに加工した栗の甘露煮を使用して、今後の授業でさまざまなお菓子にしていきます。
栗に限らず、さまざまな素材を生産してくださる方がいてこそ、できる仕事でもあります。その素材を使用できる喜びも感じながら、その土地の名産品を、お菓子としてさまざまなカタチで世に出していける職人さんに育っていってほしいですよね。