2020 10/30 ふだんの授業
和菓子で秋の訪れを楽しむ
季節の移ろいをお菓子を通して楽しめるのも、和菓子の魅力のひとつですよね。授業の中でも、その時期ごとの素材や花鳥風月などを表現したデザイン、年中行事についても触れながら実習を進めています。
この日の夜間部 和菓子専科1年生の実習でつくっていたのは、秋に収穫時期を迎える胡桃をつかった「胡桃餅」。蒸した求肥生地が冷えて固くなってしまう前に、手早く包餡していく必要があります。
生地の分割や包餡といった、和菓子には欠かせないこれらの基本技術が、ある程度できるようになってきたからこそできるお菓子ですよね。
隣の教室で和菓子専科2年生が取り組んでいたのは、見た目にも色鮮やかな秋の上生菓子。食べてしまうのがもったいないくらいの美しい意匠ですが、実はつくるのがとても大変なんです。
特に、来月11月の体験入学・オープンキャンパスでもつくっていただく予定の練切製「紅葉」は、とっても難易度が高いんです。中餡を包んだ後、平らにした表面を手の中で少しずつ膨らませていく"揉み上げ"と呼ばれるテクニックは、実はそれ相応の練習が必要なものです。
お菓子を通して秋の訪れを楽しみつつ、これからも和菓子づくりの土台となるさまざまな技術を、しっかりと身につけていきましょう。