昨年に引き続き、今年も先週の1/13(土)・14(日)の2日間にわたって、静岡・伊豆の国市にある韮山文化センター(韮山時代劇場)を会場にして「第18回パン祖のパン祭(主催:伊豆の国パン祖のパン祭実行委員会)」が開催されました。
今回でなんと18回目を迎えるこのイベントは、江戸時代に日本で初めてパンをつくったとされる『パン祖』こと江川坦庵(たんなん)公の功績をたたえようと始まったもので、地域文化の発展に貢献しているイベントとして、第38回サントリー地域文化賞も受賞しているお祭りなんですよ。
全国の有名店や近隣市町のパン屋さんによる販売会やちびっこパンづくり体験など、パンに関するさまざまなイベントが開催され、連日大勢の人で盛り上がっていました。
もちろん、本校パン科も全面協力させていただき、今回はパン科教師陣による飾りパンの展示をさせていただきました。今年はパリオリンピックが開かれる予定なので、エッフェル塔をモチーフにした飾りパンを制作しました。
お子さまから大人まで、たくさんのパン好きな方々で賑わうイベント会場に飾らせていただき光栄です。地元メディアでも大きく取り上げていただき、急遽ラジオ局の生放送に本校パン科 伊藤 常至 先生が飛び入り出演も!
その中でこちらも2日間かけてメインイベントとして行われているのが「第18回全国高校生パンコンテスト」です!今年は全国の高校から20校182点もの応募があり、パンも焦げてしまうほどパンづくりに情熱を注いだ、高校生たちのアツい真剣勝負が開催されました。
事前審査を通過した現役高校生たちによる実技審査は、初日の朝早くから夜遅くまで開催されていました。本校の外来講師も務めていただいていたベーカリーコンサルタントの 笠原 明 先生や、本校卒業生であり本大会委員長のベケライ ダンケ 杉山 大一 先生等とともに、本校パン科 伊藤 常至 先生、梶山 浩司 校長も審査員として参加させていただきました。
ベケライ ダンケの工場を丸々つかっての実技審査では、制限時間内にオリジナルのパンを生地づくりからすべての工程をつくり上げていかなければなりません。
見ているこちら側も緊張してしまうくらい、緊迫した空気が漂っていました。それもそのはずで、審査する先生方はプロのコンテストなども担当している方々ばかり。ちょっと厳しすぎるのではないかなと心配になってしまうくらい、かなり厳しく細かな点までチェックされていました。
ミキサーもオーブンも普段練習してきたものとは違うので、それぞれに予期せぬハプニングもあったかと思います。でも、こんな環境でパンをつくる機会もなかなかないので、良い経験になったはずです。皆さんが真摯に取り組むその姿勢は、きっとつくり上げたパンのおいしさにもつながっています!
パンを2年間専門的に学ぶ本校パン科の学生たちにも引けをとらないくらい、完成度の高い製品が次々と生み出されていました。正直、このまま商品化されてもおかしくないくらいのレベルの高さでした。
2日目にはパン祖のパン祭会場に場所を移して、大勢の観客の見守る中、自身のパンを制限時間内にアピールするプレゼンテーションも行なわれていました。
最終的には、商品として販売が可能なものとしてつくり上げなければならないため、趣味でつくるパンとは一味も二味も違い、トータルでテクニックとスキルが求められます。今回最優秀賞を獲得した作品は、伊豆の国市のふるさと納税返礼品として採用される予定なんだそうですよ。
そして、今年から特別賞として「東京製菓学校賞」も設けていただき、本校の先生方が執筆した本などの副賞をプレゼントさせていただきました。ぜひこれからも、お菓子・パンづくりを楽しんで続けていってくださいね。今後も東京製菓学校では、パンづくりに情熱を注ぐ高校生たちを応援していきます!
なお、パン祖のパン祭Youtubeチャンネルでは、白熱の実技審査やプレゼンテーションの様子も見ることができますので、ぜひチェックしてみてくださいね。