天然酵母って何だろう？｜洋菓子・和菓子・パン業界のお役立ち情報を発信！『スイーツトピックス』

パン屋さんで「天然酵母」という言葉を見かけることがありますよね。
そもそも天然酵母ってどういうものなのか、他のパンと何が違うのか。
この天然酵母をより深く理解して天然酵母のパンをおいしく食べましょう。

酵母って何だろう。
パンの素ともいえる酵母にはたくさんの種類があり、どんな酵母を使うかによってパンのおいしさ、味がかわってきます。酵母は発酵する時にアルコールや酸を生成し、このアルコールや酸は使う酵母によっていくらかの差がでます。この差がパンの風味の違いになるのです。

天然の酵母とふつうの酵母（イースト）は何が違うのか。
ふつうの酵母（イースト）はパンをふくらませるために適した酵母菌だけをとりだしたもので、どれを使っても出来上がるパンの風味に違いはありません。これに対して天然の酵母は自然界にあるさまざまな野生の酵母菌、たとえばライ麦やぶどう、りんごなど（一般的に糖を多く含んでいる穀類、果物などが適しています。）から酵母を起こしたものなので、その素材の酸味や香りが残りふつうの酵母（イースト）にはない独自のおいしさをもつパンがつくれるというわけです。

天然酵母のパンはその風味の良さはもちろん、自然のものからつくられたカラダにいいパンとしてもとても魅力的ですよね。パン屋さんが使っている酵母によって、そのお店ならではの風味があるので、この天然酵母を意識してパン屋さんをのぞいてみるのも楽しいですね。

もちろん、本校パン科の授業でも天然酵母を使った製パン実習を行ないます。
干しぶどうなどからオリジナルの酵母菌を育て、製パン作業まで一貫して学習します。