2010 09/13
「響き」で和菓子を楽しむ 4.材料・製法
〔材料の名前がついた代表的な和菓子〕
使われている材料が名前にそのままついたものには、古くからあるお菓子やとても一般的なものが多いようです。
使われている材料が名前にそのままついたものには、古くからあるお菓子やとても一般的なものが多いようです。
例えば“あめ”や“もち”の原料となるものは縄文時代からつくられていて、庶民に日常の食べ物として深く浸透してきたため、お茶の文化が発達して菓銘にも凝るようになっても、変わらずに受け継がれてきたのでしょう。
また、使っている素材そのものを聞くことにより、美味しさがダイレクトに伝わる効果もあります。
○ 葛粉…葛まんじゅうなど。葛まんじゅうは中の餡の色により、いろいろな風景、ものに見立て名前を変えることがある。
(例)「水牡丹」
中身が梅あん(紅色)。他に中が抹茶あん(緑色)の時は「水藻の花」、黄味あん(黄色)の時には「水山吹」などと名付けられる。いずれも、涼しげな外見から夏の水辺の風景に例えられた名前になっている。
○ あめ…千歳あめなど。あめは昔、薬として用いられていた。江戸時代にはあめ屋が町を練り歩き、鍋や釜などと交換したりしていた。
○ 穀類…あわもちなど。
○ 栗…栗粉もち、栗鹿の子、栗蒸羊羹など。