2024 11/29 特別授業
京菓子ならではのエッセンスを知る
京都の和菓子は「京菓子」と区別されるほど、独特の魅力を持つ世界感があります。京都ならではの年中行事や食文化、お茶席などのさまざまな場面で、そこに京都人ならではの美意識がプラスされ育まれてきた歴史を垣間見ることは、和菓子職人にとって避けては通れないものといっても過言ではありません。
今週の昼間部 和菓子本科2年生では、京都・西陣にて1882年(明治15年)創業の名店 御菓子司 塩芳軒 より代表取締役の 高家 啓太 先生にお越しいただき、京菓子の特別授業を行なっていただきました。
ポルトガル語のalfeloaが語源とされる有平糖は、飾り菓子として大きなものに仕上げていく場合と干菓子・半生菓子として季節の小物をつくるものがありますが、どちらも時期や目的に合わせて煮詰めていく加減や仕上げの技術は相当な熟練が必要とされるものです。
デモンストレーションだけでなく実習も行なうことで、その技術の一端を窺い知ることのできる貴重な機会とあって、学生たちもいつも以上に前のめりで取り組んでいました。
また、京都ならではの考え方や菓子のデザインの捉え方、表現方法など、実際にこなしを用いた製品づくりを通して、これまで学んできた菓子づくりとはまた違った側面を知ることもできたようです。
普段なかなか知ることのできない、京菓子ならではのエッセンスも今後の菓子づくりに活かしていきたいですね。