2024 04/24 ふだんの授業
悩むプロセスを大切にしています
「なぜこの材料をつかうのか」「どうしてこの製法なのか」。
そういった一つひとつのことに疑問を持ち、いずれ自分で解決していけるチカラを身につけてもらうために、昼間部 パン本科2年生の授業では悩むプロセスを大切にしています。
だから、実習でつくるレシピは、ただ単においしいと思われるものを提示するだけではありません。
例えば、今回使用しているパン酵母は生イーストと呼ばれるフレッシュなものですが、これをインスタントドライイーストやセミドライイーストなどの日持ちのするものに置き換えてつくるには、どれくらいの分量が必要になるのかを考えさせたり、それぞれの特徴や取り扱い方などについても触れながらつくっていきます。
また、パン屋さんの現場での作業を考えて、さまざまな可能性を探っていくようなこともあります。パンは本当にデリケートなものなので、ほんの少しの条件が違っただけで、出来上がりはもちろん作業工程も変わってきます。
だからこそ先生たちは、常日頃から答えをすぐに提示することはしません。
デモンストレーションの最中や試食の時間に、どうして今回はこのやり方にしたのかを解説したり、作業効率を上げるためのヒントを与えたり、逆に学生たちから意見を求めることもしばしばあります。
そういった実習のくり返しの中で、自分たちでもつくりながら考え、自分なりの答えを探っていくクセをつけてもらえたらと思っています。