パンづくりにおいて、命とも言える材料「小麦」。 近年、地産地消への意識の高まりや食料自給率の観点から、国産小麦への注目度はかつてないほど高まっています。街のベーカリーはもちろん、大手製パンメーカーでも国産小麦を使用した商品がスタンダードになりつつありますね。
昼間部 パン本科では、単に「粉」として扱うだけでなく、小麦を本質から理解するために栽培カリキュラムを取り入れています。現場の農家さんからの声を聞き、自然相手の厳しさや難しさを肌で感じることも、職人としての糧になると考えているからです。
今年は天候に恵まれず、例年よりも少し遅くなってしまいましたが、先日の12/2(火)にパン本科1年生たちが神奈川県の契約農場へ、恒例の種蒔きに行ってきました!
毎年お世話になっている地元農家の若菜さんにご協力いただき、まずは近所の公民館でのレクチャーからスタート。国産小麦の基礎知識や品種の特徴、種を蒔く際の注意点などを教えていただいてから、いざ畑へ。
若菜さんが事前に準備してくださった美しい畝(うね)に沿って、みんなで交代しながら丁寧に種を蒔いていきます。 極力真っ直ぐに、そして適切な間隔で蒔いていく作業は、簡単なようでいて集中力が必要です。
小麦栽培という長い工程のほんの一部分ではありますが、実際に土に触れることで、教室の中だけでは分からなかった「素材の重み」を感じてもらえたのではないでしょうか。
これから訪れる厳しい冬の寒さを乗り越え、順調に育てば、来年の夏前には収穫時期を迎える予定です。自分たちの手で種を蒔き、育った小麦を製粉して、パンを焼く。 パン職人を目指す学生たちにとって、これほど感慨深い体験はありません。
小麦が大地に根を張り力強く育っていくように、学生たちもパン職人としてすくすくと成長していけるよう、これからも一緒にがんばっていきましょう!

















