今年も校友会本部主催の特別技術講習会を開催し、幅広い年代のたくさんの卒業生たちが集まってくれました!
本校卒業生たちのネットワークである校友会では、毎年夏のこの時期に洋菓子・和菓子・パンの各業界で活躍されている方々に講師を依頼して、本校卒業生だけが参加できるスペシャルな技術講習会を行なっています。
洋菓子コースは パティスリービガロー オーナーシェフ 石井 亮 先生(第1部本科洋菓子課程1994年卒)が担当。東京・田園調布「レピドール」、さいたま「山口屋」を経て渡欧され、ルムセンブルグやパリで修業を積み、帰国後「レピドール」でシェフパティシエを11年務めた後に独立されました。
長年コンテスト等でも実績を積み重ねてきたその確かな技術や、素材の扱い方など、日本の洋菓子の良さをフランス菓子に融合させてつくり上げることを目標にシンプルなおいしさを追求されています。修業時代のことや現在のお店でのお菓子づくりにも触れながら、マルジョレーヌやガトーバスクなど計4品を教えていただきました。
和菓子コースでは、本校の外来講師として昼間部の授業も担当してくださっている 御菓子司 塩芳軒 代表取締役 髙家 啓太 先生が、京都より駆けつけてくださいました。
1882年創業。豊臣秀吉が築城した元聚楽第跡の一角、織物の街・西陣にて"京菓子"をつくり続ける御菓子司の5代目店主である 髙家 先生は、素材へのこだわりを大切に、代々受け継影れてきた味を守りながら、時代の流れや嗜好に合わせ、京菓子を進化させ続けています。菓銘や風味、食感を通し、五感で楽しめるお菓子づくりの一端を、計6品の製品づくりを通して惜しみもなく披露してくださいました。
パンコースは 株式会社ブラフベーカリー 代表取締役会長 栄徳 剛 先生(第1部パン専科1996年卒)です。本牧「ラミ・デュ・パン」「ホリデイ・イン(現ロースホテル)」、東京・三宿「ブーランジェリー ラ・テール」「アルティザン・テラ」を経て、地元・横浜元町で「BLUFF BAKERY」を開店され、現在カフェ含め4店舗を経営する傍ら、パンづくりの講師や海外向け商品の開発担当もされています。
さまざまなバリエーションの中から、今回はバゲットやベーグル、フォカッチャ、キッシュなど計5品の製品とアレンジ方法について、材料の特徴や使用されるオーブンやミキサーなどの解説も含めて伝授してくださいました。国内で講習会をやることはほとんどないとのことだったので、本当に貴重な機会となりました。
物価の高騰や社会情勢など、今の大変な時代からこそ、お菓子やパンの果たす役割はこれまで以上に大きいものがあります。常に新しい情報を吸収して、柔軟な姿勢で真摯にお菓子やパンに向き合っていくことが、多くのお客さまに愛される製品づくりにつながっていくはずです。
お忙しい中にも関わらず講師を務めてくださいました先生方、本当にありがとうございました!