素材を使用できる喜びを知る
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2015.11.06
素材を使用できる喜びを知る

お菓子づくりをするには、さまざまな素材が欠かせません。素材を生産してくださる方々がいるからこそ、私たちはお菓子づくりをすることができるんです。

和菓子において「豆」は、欠かすことのできない素材です。

和菓子の命ともいえる餡は、使用する豆自体の質に大きく左右されます。では、その「豆」はどのような環境で育まれ、どのような工程を経て出荷され、和菓子づくりに使用することができているのか。

それを少しでも知るために、和菓子本科では国内最高級の小豆とされている丹波大納言小豆の産地である京都・丹波に出向いて、生産者の方々と一緒に収穫体験を行なう研修を実施しています。

今年も先月10月27日(火)から30日(金)までの4日間、和菓子本科2年生の学生たちが京都・丹波へ特別研修に行ってきました!

まずは収穫を前に、生産農家の方々からお話を伺いました。丹波大納言と一言でいっても、その品種や系統にも、いくつかの分類があるんですよ。丹波地方の小豆栽培は、地域ごとに長い間受け継がれてきた歴史があり、色や形も微妙に異なります。

また、栽培される環境によっても、その出来が変わってきます。丹波の種子を他の地域で栽培しても、決して同じものはできないのだそうですよ。霧の発生日数が多く、昼と夜の温度差が大きいなど、この地方特有の気候があってこそ栽培できるものでもあるのです。まさに、「丹波地方の風土が育てる」といっても過言ではありませんよね。

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農家の現状や栽培方法、収穫方法や注意点などについてもご教授いただきいよいよ翌日早朝から畑での収穫体験です。

早朝から収穫を行なうのは、理由があります。まだ霧深い朝のうちから収穫を行なうのは、霧が晴れて大納言の莢(さや)が乾燥してしまってから収穫すると、莢がはじけて豆が落ちてしまうからなんです。

ずっと屈んで中腰のまま、莢を手で収穫していくのは想像以上にとても大変な作業です。もちろん機械で刈り取ることもできるのですが、手作業で収穫したものが最高級であるといわれています。

それにもちゃんと理由があります。豆は一斉にすべてが収穫できる状態になるわけではありません。機械で一気に刈り取ってしまうと、まだ熟していない豆までも刈り取ってしまうことになり、品質の均一化が難しいんです。

そのため、成熟度合いに合わせて、約1ヶ月くらいの間に2回から3回に分けて、褐色に変わった成熟した莢を一つひとつ手作業で収穫していきます。

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今回のように短い期間の収穫体験は、出荷までの工程のほんの一部でしかありません。

しかし、少しでも自分たちが実際に経験することで、農家の方々が日頃行なっている作業の大変さ、天候や自然を相手に行なう仕事の難しさや厳しさを実感することができました。また、素材に対する感謝の想いや、お菓子づくりをできる喜びも、改めて感じることができたのではないかと思います。

毎年、この研修を終えて帰ってくると、学生たちの実習での取り組み方や素材の扱い方が目に見えて変わってくるんです。今年の学生たちにとっても、これからの和菓子職人としての長い長い道のりにおいて、大きな分岐点となる貴重な体験が出来たことと思います。

ご協力いただきましたみなさま、本当にありがとうございました!

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