従来、パン向けに使用されている小麦は輸入品が主でした。これまでは安価な輸入小麦との価格差も大きかったことや、パン向きではなかったことから、国産小麦はあまり一般的に使われることはありませんでした。
しかし、近年はパン向けの新品種が次々と開発されてきていることや、国産小麦と輸入小麦の価格差が小さくなってきたりと、国産小麦を取り扱いやすい状況になりつつあり、市場においても出回るようになってきています。特に最近は、地産地消の意識の高まりもありますよね。実際、街のパン屋さんやスーパーマーケットなどで売られているパンも、国産小麦を使用したものをよく見かけるようになってきました。
そういったパン業界の流れもあり、パン本科では「小麦栽培」の授業をいち早く取り入れてきました。天気にも恵まれた本日11/7(金)、今年のパン本科1年生の学生たちが神奈川県に借りている畑へ種蒔きに行ってきました。
今回も地元農家の若菜さんにご協力いただいて、国産小麦についての基礎知識やさまざまな品種、種蒔き時の注意点、さらには今後の流れなどについてもしっかりレクチャーしていただきました。
そして、畑に場所を移して、いよいよ種蒔きです。
種を蒔くための溝に沿って、適量ずつ小麦を蒔いていきます。
今年も学生たちのために、若菜さんが万全の体制で準備してくださっていました。
本当は種を蒔けるこの状態にするまでが大変なんですよね。
若菜さん、毎年ありがとうございます!!(^O^)
ほとんどの学生が農作業は初体験。
みんな戸惑いながらも、今年も無事に種蒔きをすることができました。
普段使用しているパンの材料である小麦がどのような工程を経て収穫されているのかを、ほんの一部ですが実際に体験することができました。パンをつくる上で欠かせない素材である小麦をつくる農家の方々の大変さ、パンづくりに使用できる喜びまでも感じてもらえていたらうれしいですね。
冬の間には、小さな小さな芽が出てきてくれるはずです。順調に成長してくれれば、来年の夏前には収穫して、秋くらいには自分たちで今回種を蒔いた小麦を使用してのパンづくりも、授業の中で行なっていきますのでお楽しみに!!